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ドブソニアンで巡る星空

ninja320.exblog.jp

M14球状星団

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M14はM10の北東よりにある球状星団だが、比較的近くにあるM10やM12に比べると周囲に目立つ星が少ないため、ファインダー越しに導入するには、やや骨が折れる対象だ。またM10やM12に比べると、みかけの大きさは一回り小さい印象を受けるが、8cm屈折望遠鏡でもM10やM12よりも明るさが集中しているのがわかる。

32cmのドブソニアンで見ても、やはり個々の星に分離することは難しいが、個々の星の明るさの揃った球状星団であることが十分に感じられる。コリメート撮影の写真では、周辺部に微細な星々が分離されて写っている。そして、眼視では意識しなかったが、写真だと星団の星々の色合いが赤味を強く帯びている。次の観望の折には、色合いにも注目してみようと思う。

M14球状星団
2011年7月5日22時38分- 1.6sec. x 60 shots
撮影地:長野県富士見高原
# by Ninja320 | 2011-09-30 01:00 | 球状星団

M33銀河

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M31アンドロメダ銀河を見た晩は、夏の夜にしては比較的透明度が高く、アンドロメダ座のβ星をはさんでM31と反対側にM33があるのは、双眼鏡やNinjaのファインダーでも十分に確認出来た。

期待しながら覗くと、まずは比較的明るい中心部がハッキリと見えて、中心部から淡い星雲が広がっている様子もわかる。しかし、その広がりは非常に淡く、どこまで広がっているのか曖昧模糊としている。それでも、星雲の広がりが楕円というよりも辺縁が不明瞭な長方形のような感じであることや、濃淡があることが、じっくりと向き合ううちに感じられるようになった。しかし、渦巻き構造や、腕の存在を眼視で確認することはできなかった。

写真では強調処理をかなり効かせたためか、思いのほか銀河の腕の構造が明確に写っており、クモヒトデのようなグロテスクな姿になってしまった。

M33銀河
2011年8月5日1時7分- 2.5sec. x 86 shots
撮影地:長野県富士見高原
# by Ninja320 | 2011-09-13 23:34 | 銀河星雲

M9球状星団

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M9は比較的明るい球状星団だが、みかけの大きさは小さく8cmでは面積を持った恒星の周辺がボンヤリした程度にしか見えない。しかし32cmの威力は絶大で、たいして倍率をかけないでも明るい光芒の周辺部が微光星から成ることが何となく感じられる。また球状星団としてはほぼ正円形で均整のとれた形であることもわかるが、逆に言うと目立った特徴がなくてあまり印象に残らない球状星団でもある。

写真でも周辺部の星が幾つか分離して写っているが、非常に明るい中心部は一塊になってしまっている。これだけ明るいので、次はもう少し倍率をかけて見てみようと思う。

M9球状星団
2011年7月5日22時10分- 1.6sec. x 71 shots
撮影地:長野県富士見高原
# by Ninja320 | 2011-08-28 23:35 | 球状星団

M55球状星団

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見かけが大きな球状星団と言えば、ω星団やM13、M22が代表で、M4も意外と大きく星が広がっていることをドブソニアンで見て知った。そして8cmでも比較的大きな広がりが確認できるのが、このM55だ。はじめて8cm屈折で見た時には、その大きさに驚いた。しかし、星の密度がかなり低いためか球状星団らしい立体的な星の広がりは感じられなかった。

32cmドブソニアンでみると、確かに見かけの大きさは立派で、淡い光芒の中心部に細かな濃淡があって明るい星々が浮き上がって見えている。ω星団と雰囲気が似ているようにも思われるが、ω星団ではマリモのような立体的な質感がヒシヒシと伝わるのに対して、M55は32cmで見ても比較的質感に乏しい。そうかと言って、密集度の高い散開星団であるM11が平面的な感じがするのとは異なり、球状星団としての風合いはある程度感ずることができる。

写真では様々な明るさの星々がかなりクッキリと写っているが、眼視だと暗い星はここまで明確には見えず、もう少し立体感がある。

M55球状星団
2011年7月6日0時49分- 1.6sec. x 70 shots
撮影地:長野県富士見高原
# by Ninja320 | 2011-08-25 00:48 | 球状星団

M16わし星雲

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M16の散開星団を見るならドブソニアンを持ち出すまでもない対象だが、星団と重なる「わし星雲」はぜひとも見てみたい。8cm屈折望遠鏡だと、透明度が非常に高い晩に自宅でも星雲の存在が確認出来たことがあるが、たいていは空の暗い場所でも眼視では星雲の存在ははっきりしないことの方が多い。

この晩の空は、この時期としては透明度も高く比較的良い条件だったので、期待して見てみたのだが、S字状に並ぶ星々の片方のループのなかほどが微かに明るくなっていて星雲の存在が感じられる程度で、すぐ近くにあるM17オメガ星雲の本体がクッキリと見えるのとは対照的だった。光芒は円形や正方形よりも長方形であるような感じが何となくあって、その意味では鳥が羽を広げて飛んでいるように見えなくもないが、これをもって「わし星雲」と呼ぶのは無理がある。その光芒はあまりにも淡く、星雲に重なる「ゾウの鼻」と呼ばれる暗黒帯の存在はおろか、星雲の濃淡ですら感ずるまでには至らなかった。

しかし、写真で見ると淡いながらも暗黒帯の存在も確認できる。基本的には、この短時間露光のコリメート撮影で写る対象は、眼視でもなんとか見える場合が多いので、初夏の透明度の高い晩なら眼視でも「わし」のような星雲の概形や暗黒帯の存在が確認できるかも知れない。

M16散開星団
2011年7月6日0時23分- 1.6sec. x 64 shots
撮影地:長野県富士見高原
# by Ninja320 | 2011-08-16 23:52 | 散光星雲