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ドブソニアンで巡る星空

ninja320.exblog.jp

M12球状星団

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M10の直ぐ近くにあるM12は、M10に比べて密集度が低いため8cm屈折望遠鏡で見るとやや見劣りがする印象は否めない。

しかし、32cmドブソニアンで見てみて驚いた。密集度が低い分だけ星団の中心部分まで個々の星がきれいに分離されるので、M10よりもかえって面白く感じられる。また、周囲に比較的明るい星が集まっていて、ちょうど星団が絡めとられたように見えるので、虫籠に入れられた蛍の群れのような感じがするのも面白い。

M12球状星団
2011年6月28日22時24分- 1.6 sec. x 89 shots
撮影地:南アルプス市櫛形山山麓
# by Ninja320 | 2011-07-24 11:59 | 球状星団

M10球状星団

M10球状星団_b0219752_3141198.jpg
M10も均整のとれた美しい球状星団だ。8cmでも十分に楽しめる対象ではあるが、眼視では個々の星には分離されないので球状星団としての美しさを堪能することは難しい。

32cmドブソニアンで見ると、微光星が中心部から徐々に密度を下げながら広がっていく様子を味合うことができる。しかし、個々の星が全て明確に分離されて見えているという確信は持てない。特に中心部は星雲のような感じも受ける。いずれにせよ、なかなか均整のとれた美しい球状星団だと言える。

M10球状星団
2011年6月28日22時04分- 1.6 sec. x 74 shots
撮影地:南アルプス市櫛形山山麓
# by Ninja320 | 2011-07-18 03:15 | 球状星団

M5球状星団

M5球状星団_b0219752_18212873.jpg
M3とM5はアルクトゥルスをはさんで比較的近くに位置して規模も同じくらいなので、8cm屈折望遠鏡で見た印象はほとんど区別がつかないぐらい似ている。ところが32cmドブソニアンで見てみると、M5の方が周辺部に比較的広く星団本体からの星々がひろがっているので、M3よりも賑やかな感じがする。

写真では中心部がつぶれて一塊になってしまっているが、眼視だと中心部までビッシリと星で満たされている様は、なかなかの迫力だ。好みの問題もあろうが、球状星団として均整がとれて形の良いM3よりも、どこか崩れた感じのするM5のほうが、面白くて楽しめるように思う。

M5球状星団
2011年6月28日21時41分- 1.6 sec. x 74 shots
撮影地:南アルプス市櫛形山山麓
# by Ninja320 | 2011-07-09 18:24 | 球状星団

網状星雲NGC6992-5

網状星雲NGC6992-5_b0219752_1223185.jpg
ドブソニアン望遠鏡を手に入れたら絶対に見てみたいと思っていた天体の代表が、はくちょう座の網状星雲だ。M51も見てみたいと思っていたが、M51は8cm屈折望遠鏡でも確認することが出来るのに対して、網状星雲は大きく広がって非常に淡く8cm屈折望遠鏡では見ることが不可能な対象だけに、夏が来るのを楽しみにしていた。ドブソニアン望遠鏡だと、単に存在が確認できるだけでなく、空の条件が良ければフィラメント構造も見えるというような記載も目にしたことがある。フィルターを使用した方がよく見えるらしいが、梅雨の中休みの貴重な晴れ間の晩に、まずはフィルターなしで挑戦してみた。

最初は52番星を目印にしてNGC6960を導入してみた。どうやらボンヤリと星雲が見えているように思われるが、52番星が明るいために非常に見にくい。そこで、ファインダーで52番星からNGC6960と「こ」の字に相当するあたりに見当をつけて望遠鏡を向けると接眼レンズを覗き込んだ。

「見えた!!」と思わず声を上げた。みかけが大きい星雲で視野には収まりきらないので、望遠鏡を少しずつ移動させながら、ゆるやかな弧を描いて広がる星雲の全体像を味わう。星雲の姿は、間違いなく確認することができたが、その名前の由来となった網状の構造までは確認することができなかった。

郊外にある山中(ぴんたんさんの光害指数で14強)で天頂に位置している時間帯での観望で、いるか座の星の並びが肉眼でも確認できるようなマズマズの空ではあったが、光害と湿気の影響で空がうっすらと白っぽく見えていた。このくらいの条件でも存在は十分に確認することが出来た。

写真は、星が流れて写ることを承知の上で露光時間を5秒に設定して撮影しコンポジット処理したものだが、右上から左下に長い弧を描く星雲の一部が写っているのがわかる。眼視では色合いはわからないものの、この写真よりも鮮明に星雲の存在は見えていた。写真では星雲に濃淡がある様も写っているので、さらによい条件なら、確かにレース状の構造も眼視で確認することができるかも知れない。

NGC6992-5
2011年6月29日0時42分- 5.0 sec. x 26 shots
撮影地:南アルプス市櫛形山山麓
# by Ninja320 | 2011-06-30 01:25 | 超新星レムナント

M3球状星団

M3球状星団_b0219752_0402725.jpg
春から初夏にかけての空では、たくさんの球状星団を楽しむことができる。その中で、M13とω星団が横綱だとすれば、大関格はM3とM5だろう。M4やM22も見かけの大きさがあって楽しめる球状星団ではあるが、均整のとれた美しさという点ではM3やM5に軍配があがる。少なくとも8cm屈折望遠鏡で見ている時には、そう思っていた。

ところが32cmドブソニアンで眺めてみると、M4の微光星が密やかな光を放ちつつ砂金を散らしたかのように群れている様は、これは大関どころか横綱の座も脅かすのではないか、というような美しさだった。それではM3は、どう見えるのだろうか。

30mmの接眼レンズでは、M3は思ったよりも小さい印象だ。全体的に非常に均整がとれており、星が密集している様は美しい。しかし、このくらいの低倍率だと広がりが少ない分だけ見劣りする印象を受けた。大関であることには異論はないが、横綱を脅かすだけの力強さというか魅力は感じられなかった。

ただこの夜は、少し風があって天頂方向のM3を見ている間は風で鏡筒が動いてしまうことがあった。そのため眼視もじっくりと腰を据えてできず、撮影もピント合が中途半端になってしまった。もう少しよい条件の中でじっくりと見てみたいと思う。

M3
2011年5月9日1時40分- 1.3 sec. x 70 shots
撮影地:長野県富士見高原
# by Ninja320 | 2011-06-28 00:41 | 球状星団